ブルーベリー観光農園が、島の活性化の架け橋へ
こんにちは、ブルーベリーファーム呉の横山です。
前回のブログにて、「観光農業(観光農園)」選択理由の一つ目について、考えてみました。
①なぜ農業?
②なぜ観光農園?
③なぜブルーベリー?
の順番を追って考えているので、今回も引き続き、「観光農業」を選択した、二つ目の理由について考えてみます。
時代と共に変化していく下蒲刈島
結論からお話すると、「観光農業」が、私が考える「地域の活性化」のイメージに最も近く、「島の活性化」に繋がると感じたからです。
70年前、下蒲刈島の現状
開園しようと考えている「下蒲刈島」に、私自身は今まで住んだことはありませんが、祖父母やご先祖は、代々この島に住んでおりました。
祖父母から、戦後の広島について、お話を聞くことも多々あり、私自身、現在と過去の違いを感じながら、聞いていました。
例えば、
・祖父の兄弟は13人の大家族で、祖母の家族も9人の大家族
・戦後、下蒲刈島の小学校は、1学年2つのクラス
・原爆が投下された日の出来事
・呉の大空襲の話等、
不思議と過去の話に非常に興味を持ち、その中でも、兄弟の多さには驚きました。
現在、13人の家族で住んでいる家庭は少ないと思います。現在、問題視されている、「少子化問題」は、下蒲刈島も同様です。おそらく、より深刻で、現在、小学生・幼児の生徒人数は少なく、また、下蒲刈島の中にある小学校・中学校は廃校になっています。戦後を生きていた人からすると、全く想像できない事だと思います。
衰退していく島の実情
私が幼かった頃、下蒲刈島には橋(安芸灘大橋)は、架けられておらず、私が小学校を卒業するタイミングで、下蒲刈島と呉本土との間に橋が架けられました。
橋が架かるまでは、フェリーで島に渡り、お墓参りに行くまで、交通の便が悪かったと記憶しております。今では、安芸灘大橋が架かっている為、簡単に下蒲刈島に渡ることができます。
橋が架り、交通の便が良くなった一方で、島からの人口流出は、さらに拍車がかかったと聞きます。私が、大学生・社会人と大人へ成長し、島に帰省した際、空き家問題や小学校の廃校になった話、小学校に入学した人数は一桁等、明らかに島は衰退していっているように感じます。
よく島の人たちは、冗談で、「この島の人口より、猪の方が多いんじゃけん!」と笑われながらお話されますが、時代経過と共に、島内の人口は、大幅に減少しています。(2017年の調査では、)島の65歳以上の高齢化比率は、60%を超えているので、現在(2023年)の高齢化比率は、さらに高くなっていることが予想されます。
人口減少・高齢化比率の向上により、昔の賑わいは失われ、インフラ整備は失われ、地域の抱える問題は大きくなる一方だと感じます。この時代の流れに逆らう事は出来ないかもしれませんし、逆らう必要もないかもしれません。
しかし、毎年最低2回訪れる島、先祖代々守り続けていた島が、少しずつ衰退していく寂しさを感じます。
私にしか出来ない、島の活性化とは
前提として、私自身、「仕事を通して、社会問題に立ち向かいたい」という価値観があります。それは、大学生の時に出会った人・社会人になり出会った医師・社内の人の影響が強いと感じています。(海外・国内を飛び回った大学生活と、悔しかった就職活動。そこから子供達に伝えたい事)
各々が感じている目の前の社会問題に対し、立ち向かっていく人達が、とてもイキイキと仕事をしていると感じます。
つまり、せっかく仕事をし、生きているのであれば、自分しか出来ない事にチャレンジしたいという想いは強いです。
私の場合、先祖が下蒲刈島で生まれ育ち、この下蒲刈島という土地で、仕事をしていくという事は、限られた人にしか出来ないチャレンジだと感じました。
誰かがやらなければいけないチャレンジ
冒頭に記載した通り、現在の島は昔と比較し、衰退している様に感じます。いや、間違いなく衰退しています。
数年経てば、更に衰退し、島全体の人・景色等、変化する可能性があります。
では、その中で、どの様に衰退化を抑えていくのか?つまり、どの様に活性化していくのか?誰かが、起爆剤として、動かなければいけないと感じます。
観光農園で、島を活性化したい
私自身、島を活性化する方法は、いくつかあると思いますが、私が考える、活性化とは、「島に遊びに来る人の増加」だと考えました。
コロナにより、リモートワークという働き方は急増し、どこの地域でも、仕事ができる環境になったと思います。
よって、下蒲刈島も同様に、下蒲刈島でも仕事をすることができる時代になりました。新しく住民が増えることで、空き家問題は解消される事は、島を保つ上で、大事な一つだと思います。しかし、島に住む前に、もっと多くの人が、島の魅力を知ってもらう必要があり、興味を持ってもらう事が活性化のスタートだと考えました。
だからこそ、私は、市場出荷型農業ではなく、実際にその土地に足を運んでもらう「観光農業」を選択したのです。
全く、農業や観光業等、未経験ですが、少しでも、この地方における社会問題に挑んでいきたいと思います!