誰でも出来る訳でない農業挑戦。3つの障壁と使命感
こんにちは、ブルーベリーファーム呉の横山です!
前回のブログ(農業を仕事にしようと思った理由と、僕が伝えたいこと)にて、一つ目の農業挑戦理由について、考えてみました。
①なぜ農業?
②なぜ 観光農園?
③なぜブルーベリー?
の順番を追って考えているので、今回も引き続き、農業挑戦を決意した、二つ目の理由について考えてみます。
結論からお話しすると、農業挑戦二つ目の理由は、「誰でも出来る挑戦ではない、使命感」を感じたからです。
私が感じる「農業挑戦の障壁」
誰でも挑戦できないと考えている理由は、環境要因の障壁があると思ったからです。
農業挑戦には、環境要因で乗り越えなければいけない事が、下記の三点あると感じています。
それは、お金で解決できる壁ではなく、別の高い壁があると感じています。(多額のお金を支払えば別なのかもしれませんが・・・)
「1)農地の購入権・賃借権」
一点目の挑戦障壁は、「農地の購入権・賃借権」の環境要因です。
農業形態によりますが、私の場合、観光農園+Cafe構想があるので、ある程度広い平な土地が必要でした。また、観光農園の場合は、農園へのアクセス、その地域で開園したい理由等、自分が納得しなければいけない点が幾つかあると思います。
実際に、開園予定である下蒲刈島の場合、遊休農地は多いですが、平な土地が少なく、車でのアクセスが難しかったり、土地が荒れ果てていたり、自身が納得できる土地は少ないと感じました。
もし気に入った農地が見つかり、所有者とコンタクトが取れたとしても、所有者が、「NO」と言えば、先に進めることはできないのです。
「2)家族・親戚の同意」
二点目の挑戦障壁は、「家族・親戚の同意」の環境要因です。
私の場合、脱サラをしましたので、今までの住居・給与等の衛生環境を変化させる事になります。
また、農業参入は、大きな初期投資が必要なので、子供・家族がいる場合、今後の教育費や生活費等を考えると、挑戦したいという熱意だけでなく、事業計画を含めて、家族・親戚等に説明し、同意を得る必要があると感じます。
金銭面も含めて、将来を含めて、負担や不安を募らせる事になるかもしれません。一人だけの人生ではないので、しっかりと説明しなければいけないと思います。
そして、説明したとしても、家族・親戚の応援無くして、先には進める事ができないのです。
「3)開園地域との由縁」
三点目の挑戦障壁は、「開園地域との由縁」の環境要因です。
現在、開園に向け、準備しておりますが、既に開園地域との由縁は、非常に大切だと痛感しております。
理由としては、例えば、町の人から、「なぜ、この場所で、ブルーベリー観光農園を開園したいの?」と聞かれ、「どの場所でも良く、空いている場所でブルーベリー観光農園をやってみたかったからです!」と答えるとしましょう。
この様に答えて、地域の人は、どう思うのでしょうか?応援したいと思うのでしょうか?
就職活動時、よく聞かれた、「同じ業種の会社がある中、なぜ、この会社に入社したいの?」という質問と同じだと思います。
ブルーベリー観光農園を開園したいというのは、あくまで自分のベクトル軸であり、開園した後、この地域をどの様にしたいのか?を考えなければ、地域の人からは受け入れは少なく、社会的な価値・意義は少ない様に感じます。
私自身、開園準備段階ですが、わからない事も多く、既に地域の方々に助けてもらう事が多く、地域の方との関わりは、非常に重要だと感じています。
よって、開園したい地域との由縁・理由は、開園準備・開園した後も大切になってくると感じています。
自分に課せられた社会問題と使命感
偶然重なり合うイベント
農業挑戦には、その人の置かれている状況によって、挑戦の壁は異なります。
最近、大企業の農業参入のニュースを聞きますが、非常に大きな財力・財源により、上記の様な障壁を乗り越え、参入できている様に思います。
一個人が、農業挑戦する場合、財源には限りがあるので、その財源を投資をしてまでも、「本当に農業挑戦をしたいの?、なぜ挑戦したいのか?、何を成し遂げたいのか?」を明確にし、また、「ビジネスとして成り立つのか?」を考えなければいけないと感じています。
自分の夢・なりたい姿を抱き、夢に向かって進めていく中で、自身の能力・スキルを高めたからといって、農業への挑戦は難しいと感じ、私が思う上記の三点の壁である環境要因を乗り越えなければならず、挑戦出来ないと感じます。
偶然にも農業に興味をもち、偶然にも家族・親戚が理解を示してくれ、偶然にも先祖が残してくれた土地・由縁があり、偶然なタイミングでライフ・ワークイベントが重なり、幾つもの偶然が重なっている様に感じます。
何かに導かれている感覚
これは今振り返ると、何か不思議な感覚で、何かに導かれている様な気がします。
昨今、人口都市部集中型に伴う、田舎の農業衰退問題・空き家問題等、大きな地方の問題は、クローズアップされているかと思います。下蒲刈島も同様に問題は生じています。
10年後、20年後、このような問題は、もっと深刻になると感じます。
島に由縁のある誰かが、この問題を考えていかなければいけない様に感じ、私自身、この様な社会問題に対し、何か出来ることを考えたい!という気持ちは強いです。
誰でも農業挑戦はできる訳でないと感じた事、また、自分に与えられた使命である様に感じた事、このことが、農業への挑戦の理由、二点目となります。